三回戦。
三回戦(準々決勝)に進出したのは、7人。
伯爵は、シードで準決勝進出。
デニーロ(D) vs ロムス帝国将軍
将軍の攻撃により、Dの鉈が破壊され戦闘不能で、将軍の準決勝進出。
子爵 vs エクストラ(E)
Eが子爵の気配を読みきれず、背後を取られ降伏。子爵の準決勝進出。
メイド長 vs ネクロマンサー
「三回戦第三試合、ポウンド公爵家メイド長ベル・シュレッド vs 死霊使い ファウスト6世。」
台上にはメイド長と、如何にもといった姿のファウスト6世。
メイド長を前にし、ファウスト6世は高らかに宣言した。
「ベル・シュレッド。この勝負、我輩の勝ちです。」
「?」
あまりな宣言に、メイド長は眉をしかめ首をかしげた。
「なぜならば、我輩の武器とは死霊たち。貴女の武器など、我輩の死霊たちを止めることもできないのです。」
ファウスト6世の指示のもと、死霊たちがメイド長を襲う。
その宣言どおりに、メイド長の隠し持っていた武器も火気類のそれも、死霊たちに一切効果が無い。
「 はははっ さっさと負けを認めるのだな、ベル・シュレッド!」
誰もがメイド長の負けを確信した。
けれど、当事者であるメイド長だけは、その口元に笑みを浮かべている。
「確かに、刃物も、銃器も効果が無いようですね。けれど、先程の予選で、私は良いものを手に入れたんですよ。」
「なっ? 負け惜しみを!!」
「ならば、その目に焼き付けなさい。」
メイド長は、台上に小さな真紅の水晶球を投げつけた。
予選のときに使った、あの水晶球だ。
水晶が耀き、九本の尾をもつ銀狐が現れた。
「灰燼残さず燃やし尽くしなさい、バルさん!!」
九尾の銀狐―メイド長命名・バルさんは、口から蒼い炎を吐き、ファウスト6世の操る死霊たちを焼き払った。
それにより、ファウスト6世も大火傷の重傷を負い戦闘不能。
メイド長の準決勝進出が決定した。
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